あわ丸
そんな方へ。「客観的」の意味を様々な角度からわかりやすく図解してみました。
結論から先にお伝えすると以下の2点になります。
・客観的とは、事実(知覚的な情報)であり、思考や価値観に左右されないもの。
・客観性には「哲学的」と「ビジネス的」の2つがある。目的を間違えると混乱するため、何を考えるかによって使い分けることが大切。
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客観的とは
「客観的」の基本的な意味
私的な思考から離れて、見たり考えたりすること
わかりやすく言えば、「個人」の考えに左右されない視点や考えです。
詳しく解説していきましょう。
主観と客観の違いを考える
主観について理解できると、客観について何倍もわかりやすくなります。
客観的な状態は「主観のフィルター」がない状態のこと。
「主観のフィルター」を外せば自然と客観的に見たり考えたりすることができます。
主観のフィルターとは
主観をつくる要素のすべてがフィルターになります。
期待、経験、感情、欲求、知識、思考、価値観、性格、自分へのイメージ、環境、状況、等々。
これらの主観のフィルターを外すと、客観的に見たり考えたりすることができます。
客観は知覚、主観はリアクション
もうすこし解説を加えると、
客観は五感などによって得られる知覚的な情報。
主観は頭の中に生まれる反応や知識。
と言い表すことができます。
あわ丸
「人からどう見えるか」だと、それはその人の主観よ。
もしくは、その人の主観を想像している自分の主観。だから客観とは違うの。
うむ子
あわ丸
【参考資料】認知バイヤスにも注意
【うむ子のメモ帳🐱】はじめました⚡️ pic.twitter.com/RdKaG6I7zw
— 猫森うむ子🐱猫型クリエイター (@umuco_digital) September 12, 2021
「エポケー」とは?客観的事実は本当に事実なのか
主観と客観を明確に分けるために役立つ概念があります。
オーストラリアの哲学者であり数学者でもあるエドムント・フッサールが提唱した「エポケー」という言葉。
エポケーとは古代ギリシャ語で「中断・停止」などの意味を持ちます。フッサールの著作の中では「判断停止」という言葉がつかわれています。
一般的に客観的な事実とされるものごとを判断するときに、「果たしてそれは本当に客観的事実として正しいのか?」と判断を保留することを指します。
客観的事実と思われる出来事にも、それを判断する人の主観が少なからず含まれています。
「主観的なわたしの観点の中では、客観的である」という考えで、客観的と言い切ることはできません。
そんな風に、判断を保留して考えることをエポケーと言います。
間違えやすい「2つの客観性」
客観的という言葉は、使用される場面によって大きく意味が異なります。
大きく分けて2つの意味があります。
哲学的な客観性
哲学的な観点では、自分の主観から離れることはもちろんですが、他人の主観からも離れて見ることを客観的に見ると表現します。
自分と向き合ったり、人生について考えるときに使う客観性です。
ビジネス的な客観性
ビジネスの場面では、ユーザーの視点で考えたり、競合他社をリサーチすることが重要となります。そのため、比較や他者の主観を知ることを客観的に見ると表現します。
なんらかの成果を出す必要がある場面で使われる客観性です。
うむ子
この2つの用途が混ざると、混乱しちゃうわよ!わかりやすく表にまとめたから、考えるきっかけにしてね。
哲学的な客観性 | ビジネス的な客観性 | |
---|---|---|
目的 | 自己分析や思考力の強化 | マーケティングやビジネス戦略 |
答え/正解 | 正解はない(自分で決める) 考えることが自体が重要 | ある程度正解を導き出せる リサーチやデータ分析を駆使 |
客観視の基準 | 事実 普遍的なもの | ユーザーのニーズや反応 市場の傾向 |
方法 | 哲学的な思考 心理学的な分析 | 調査 比較 |
やってはいけないこと | コンテンツの内容やマーケティングで、哲学的な客観性を重視すると、収益化は難しい。 | 自分らしさや価値観、人生の目的を考えるときにビジネス的な客観性をもつと、軸がブレる。あるいは追い込まれる。 |
人は客観的な意見が知りたい生きもの?
多くの人は客観的な意見を聞きたいと考えます。
心理的な背景には「自分はあっているのか?」「自分は間違っていないか?」という考えがあります。
幼いころから、自分の考えよりも「正しい答え」が評価される環境で育つことにより、他者と比較したり正当性を探すようになります。
場面によって2つの客観性の使い方を分けることが大切です。
うむ子
使い方を間違えると、自分の軸がブレたり、仕事で結果につなげることができなくなるわ!どちらも大事よね!
あわ丸
うむ子
ビジネス的な客観性を養う方法
ビジネス的な客観性は、マーケティングの基本的な考え方が理解できると身につきます。
リサーチやコンテンツづくり、サイト設計やブログ運営など、Webマーケティングの基礎がそのまま役立ちます。
詳しい方法はこちらのシリーズ記事で解説しています。


哲学的な客観性を養う方法
自分を知ることや、自分にとって大事なことを考えるとき、哲学的な思考をもつことが大切です。
哲学(フィロソフィー)の語源は、古典ギリシャ語の「フィロソフィア」。
フィロ=愛する、ソフィア=知恵。つまり「哲学=知恵を愛する学問」です。
うむ子
普段は主観だらけで考えている
日常においてわたしたちは、客観的に考えていることはほとんどありません。
主観をベースに客観的事実をとらえるので、正しい判断をすることが難しいと言えます。
だからこそエポケー(判断の保留)が必要で、本当に正しいのかを常に問う意識が大切です。
・自分の主観
・コミュニケーションをしている相手の主観
・社会の基準や評価という大勢の主観
・評価を下す立場にある第三者の主観
客観的に考えているつもりでも、自分の主観が思い描く相手への先入観や、社会のイメージという主観のフィルターを外していることはほとんどありません。
あわ丸
哲学的な客観性の考え方
では、主観のフィルターをとことん外していくとどうなるでしょうか。
残るものはたったひとつ。知覚している事実だけです。
シンプルな言葉を使うと、「見えていること」「感じていること」です。
逆説的ですが、自分を外から見ようとすると、たくさんの主観のフィルターがかかってしまいます。
自分が見ている世界だけに意識を向けると、主観のフィルターがなくなっていきます。
哲学的な客観性=フィルターのかかっていない主観
ともいえます。
自分と向き合うとき、人生について考えるときには、自分が実際に見ているものや感じていることに目を向けることが大切です。
その感覚を「いまここに生きる」と哲学では表現しています。
・客観的とは、事実(知覚的な情報)であり、思考や価値観に左右されないもの。
・客観性には「哲学的」と「ビジネス的」の2つがある。目的を間違えると混乱するため、何を考えるかによって使い分けることが大切。
いつもとは違った視点で考えるきっかけになればうれしいです。
うむ子
【1.2万RT、4.5万いいね】他にも沢山ある!12の視点のツイートがバズりました。
「理解の解像度」を上げる12の視点について図解しました🐱⚡️ pic.twitter.com/0tdsAShVUS
— 猫森うむ子🐱猫型クリエイター (@umuco_digital) August 5, 2021
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