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【図解】アート鑑賞のコツ!美術館を10倍楽しむための方法

アートってどう観るもの?美術館を10倍楽しむための方法

あわ丸

アートってどこを見ればいいんだろう?美術館を楽しむ方法が知りたい!

美術館へ行ったとき、鑑賞の仕方がいまいちわからないという方は少なくないと思います。

鑑賞スタイルにきまりなどなく自分なりに楽しめばいいことはわかっていても、いざ行ってみるとどこをどう見るものかわからず、あっという間に出口ということも…。

そんな方のために、美術館を楽しむ方法をわかりやすく図解しました。

美術館を楽しむポイント

・感性だけで楽しむのは難しい!情報を調べてから鑑賞する

・鑑賞は「観る+感じる+考える」

・アートを楽しむには鑑賞者のリアクションが大切

それでは、詳しく解説していきましょう。

まずは「アート」のイメージを壊そう

アートを鑑賞するのが難しいと感じるのは、次の2つの原因が考えられます。

・アートに対する先入観が邪魔をしている

・アートに「正解」があると思い込んでいる

アートってどう観るもの?美術館を10倍楽しむための方法

基本的には、この2つの要素が邪魔をしてアート鑑賞を難しくしています。

アートを鑑賞する際に大事な考え方は次の2点。

アートは「哲学」を表現したもの=感性重視のようで、実はどちらかというと思考重視

アートは作品の数、鑑賞者の数だけ答えがある=言い換えれば、評価軸は無限にある。1つに絞った答えなんてない。

アートってどう観るもの?美術館を10倍楽しむための方法

まず、この2つの観点をもっておくことで、楽しむための土台をつくることができます。

アート作品が生まれるプロセスを知ろう

普段クリエイティブな活動を行なっている人であればイメージできるかもしれませんが、アート作品ができるまでには多くのステップがあります。

アーティストの数だけ創作プロセスはさまざまですが、最低限通るであろう過程をまとめてみました。

アートを創作するプロセス6ステップ

1:インスパイアされる(他の芸術、人生、社会、文化など)

2:疑問や新たな発想が生まれる

3:創造意欲がわく

4:創作スタイルを突き詰める(スキルとオリジナリティ)

5:習作をつくる(ミニ作品、実験作など)

6:本格的な作品をつくる

このプロセスを意識してアートに触れると、作品が生まれるまでの背景やストーリーが浮かび上がってきます。

アーティストの多くは作品をつくるプロセスで、表現の目的や意味について深く考えているのもなのよ!

うむ子

アーティストがインスパイアされたものは?

アーティストの背景情報を知ることで、アートが何倍も楽しめるようになります。

美術館には必ず展示のテーマや、アーティストの情報も展示されています。

予備知識があると考察力が深まりますので、作品だけでなく解説もチェックしてみましょう。

・アーティストの活躍した環境や時代背景(社会情勢、流行、当時の考え方など)

・興味や関心の対象

・葛藤、反発の対象

・考え方や人格形成の背景にある体験 など

有名アーティストであればすぐに検索で出てきますし、美術館などの展示情報でも紹介されています。

同時期に活躍したアーティストについて調べてみるのも、これから見るアーティストの立ち位置や個性が際立って理解できるようになるのでおすすめです。

書籍などを出版しているアーティストであれば、読んでから行くとさらに楽しめるわよ!

うむ子

アート鑑賞はインタラクティブに

美術館で鑑賞する際、ただ何となく見る受動的鑑賞から、目的をもって対話するように見る能動的鑑賞を意識すると多くの発見があります。

インタラクティブなアート鑑賞とは

アートってどう観るもの?美術館を10倍楽しむための方法

・自分の内側でわき起こるリアクションを楽しむ

・インスピレーションを引き出す目的で鑑賞する

・自分が作者ならどう考えるかを想像してみる

多くのアーティストは作品を通じて、何らかの「問い」を立てています。
社会に対する問題提起もあれば、鑑賞者のなかに生まれる反応の重要性を問うもの、アーティスト自身の内面を色濃く映し出すもの(他者からは見えないものを表現する)などさまざまです。

生涯をかけて情熱的に表現したその問いに対し、自分ならどう答えるか。(考え、行動するのか)

さらには、自分ならどんな問いをもつのか、その問いをどう表現するだろうかというところまで考えてみるのも良いかもしれません。

鑑賞者が次の表現者(アートに限らず)になるような、そんな問いかけやコミュニケーションが生まれたら最高です。

美術館では展示方法も見所のひとつ

作品はもちろんのこと、美術館では展示方法にもこだわりが詰め込まれており、アーティストの価値観や表現スタイルが至る所にあらわれています。

また、期間限定の展示には必ずテーマがあります。

テーマが掲げているメッセージ性や世界観を投影した空間がつくられていますので、会場の空間美術にも意識を向けてみましょう。

アートは感性と思考の両方で楽しむもの

アートってどう観るもの?美術館を10倍楽しむための方法

アートの楽しみ方がわからないという方の傾向として、「アート=感性」という限定的なイメージや先入観があります。

アーティストの多くは表現方法にこそ感性を重視してはいますが、表現に着手する前段階で、自分の感じていることをロジカルに分析し、熟慮を重ねています。(もちろん例外もありますが)

アーティストはどんなことを考えていたのか?

「哲学=フィロソフィ」の語源は、ギリシア語のフィロソフィアphilosophiaに由来します。
知(ソフィアsophia)を愛する(フィレインphilein)という意味。

自分が大切にしていること、美しいと感じるもの、伝えたいこと、表現したいものなどにたいして、とことん思考を深めたうえでアート作品に落とし込んでいます。

アーティストの考えが確固たる意志とともに表現されているというところが、アートの面白くて奥深いところです。

スキルや表現方法の独自性

表現技法のスキル、個々のアーティスト独自の表現方法について考察してみると、さまざまな発見があります。

鑑賞のポイント一例

・アーティストが好んで頻繁に使う表現技法はあるか?

・影響を受けたアーティストの表現と類似点はあるか?

・表現のスタイル(繊細さ、ダイナミックさ、陰影、構図、色使い、キャンバスサイズ、画材の種類など)

・ある時期を境に表現スタイルがガラッと変わっている場合、なにがきっかけで変化したのか?

作品を鑑賞するポイントは他にもたくさんあります。

こちらの記事で詳しく解説していますので、興味がある方は参考にしてください。

センスの磨きかた【図解】センスを磨く方法!3つのコツをわかりやすく解説【はじめてのデザイン】

アーティストの思想と表現スタイルの共通点を探る

アーティストの思想と表現スタイルには何らかの共通点があります。

現代アートになるほど、色や形だけでなく、どんな材質を使うのか、どんな規模でつくるのか、どんなシステムを組み込むのか、なにと結びつけるのかなど、アーティストの思想が手法そのものに息づいています。

コンセプトと表現スタイルの合致、意表をつく解釈や転換、それらを如何に表現するかが注目されるようになっています。

時代を越えても変わらない価値の軸

アートの概念は日々アップデートされつづけていますが、時代を越えても変わらない価値というのもあります。

それは希少性です。

スキルが飽和している現代では、希少性の出どころはアーティストの哲学性や人生のストーリーにあります。

コンセプトや哲学性というものが、表現スタイルの共通点や独自の変換スタイルにどのようにあらわされているかなど、さらに奥へと焦点を合わせてみることで多くの発見があります。

 

絵を見る技術を養う本

最後に、アートの表現はさまざまですが、「絵」の鑑賞方法を解説したおすすめの本があるので紹介します。

「絵を見る技術」 秋田麻早子 著

 

 

美術史研究家の著者が名画の構造を解説しています。

名画には計算し尽くされた構成やバランスがあります。巨匠たちが絵を通して伝えようとした哲学性や価値観が色や形、構図や画法に現れています。センスと理論がつながる、とても面白い本です!

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以上、アートの楽しみ方の一例を紹介しました。

自分なりの楽しみ方を大切にしながら、この記事で解説したことをすこしだけ意識してみると、普段とはまた違ったものが見えてくるのではないかと思います。

美術館に限らず、音楽、写真、演劇、小説、さまざまな芸術や表現に接するときには、是非とも意識してみてください。

インプットの解像度がぐんぐん上がっていくと思います。