こんにちは!猫森うむ子(@umuco_digital )です。
フランスの社会学者であるマルセルモースの著書「贈与論」が、先の見えない時代において大事な考え方だと感じたので、わかりやすく図解してみたいと思います。
あわ丸
贈与論が人間関係に役立つと思う理由
・人間関係で消耗しない方法がわかる
・家族や夫婦関係の見直しに役立つ
・コミュニケーションやジェンダーギャップが理解できる
「贈与論」おさらい
「贈与論」は、原始的で伝統的な習慣を続ける部族や文化圏を調査し、「贈与=ギフト」の役割や社会的影響を研究した書籍です。
世界各地の伝統的な「贈与」の習慣には、贈る義務、受け取る義務、返す義務があります。
「贈与論」の詳しい内容はこちらの記事で解説しています

こちらの記事では贈与論と「信用経済」について、キングコング西野さんの活動を通して解説しています。

人間関係に消耗しないための「贈与論」
人間関係やコミュニケーションのうえでも、「贈与論」で紹介されている先住民たちの習慣や考え方は役立ちます。
うむ子
「贈与論」で考えるコミュニケーションの教訓
コミュニケーションは「取引」ではなく「贈与」的に
相手のリアクションをコントロールしようとする「取引」的な関係性では、お互いが消耗してしまいます。
コミュニケーションでは次のことを意識してみましょう。
・暗黙の了解のような、取引を求めてくる人とは距離を置く
・相手に期待するコミュニケーションは控える
・お互いを利用しあうような、「協力」という名の拘束はしない
「贈与論」的に見直す家族という最小単位の社会
家族関係や夫婦関係の見直しにも「贈与論」の観点は役立ちます。
家事や育児など暮らしを維持するはたらきは、家族という最小単位の社会において「贈与」の意味があります。
生活資金は本来、家庭内での「贈与」に対する「返礼」と見なします。
うむ子
家事や育児などの「贈与」に対して、「生活費を入れてるから役割分担」あるいは「プレゼントで相殺」のような「交換」の発想で返すことは失礼な行為です。
心を込めて選んだプレゼントをくれた相手に、お金を支払ってしまうぐらい空気が読めていません。
「贈与」に対して「取引」で返すことは、戦争を仕掛けているのと同じだと覚えておきましょう。
夫婦関係や家族関係に問題がある場合は、無意識に行なっている「取引」があるかもしれません。
見返りを期待せず与える「贈与」に切り替えていきましょう。
コミュニケーションやジェンダーギャップを「贈与論」的に考える
以前、ダイバーシティをテーマにしたある動画コンテンンツで、女性役員比率が高いというPOLAの社長、及川美紀さんが仰っていた言葉が印象的でした。
「女性は “誰かの役に立ちたい” “喜んでもらいたい”という気持ちで働いている人が多いため、“成果を出して認められたい” “出世して認められたい”という傾向が強い男性と比べて出世欲が低い。」
この言葉を贈与論的に解釈してみると次のようになります。
※コミュニケーションギャップを理解するための一例であり、全ての人に当てはまるわけではありません。(例に挙げたそれぞれの傾向が強い男女、性別のカテゴリーに当てはまらない方もいるので、身近な人の性質や傾向と照らし合わせてご理解いただければと思います)
女性の傾向(贈与的/循環)
役立つことへの喜び(贈与)→喜んでもらう・お礼を言われる(返礼)
男性の傾向(取引的/交換)
成果を出すこと(仕事)→出世への喜び(対価)
うむ子
今回の記事のまとめ
・取引的な人間関係では消耗が起こる
・家族や夫婦関係は贈与でまわす小さな社会と考える
・コミュニケーションの不一致は「取引(交換)」と「贈与(循環)」の価値観の違いで起こることがある
以上、贈与論をコミュニケーションに生かす方法を解説しました。
人間関係のヒントになれば嬉しいです!
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「贈与論」マルセル・モース
ポトラッチやクラなど伝統社会にみられる慣習、また古代ローマ、古代ヒンドゥー、ゲルマンの法や宗教にかつて存在した慣行を精緻に考察し、贈与が単なる経済原則を超えた別種の原理を内在させていることを示した、贈与交換の先駆的研究。(Amazon販売ページより)