こんにちは!猫森うむ子(@umuco_digital )です。
会員6万7千人の国内最大級オンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」を運営するキングコングの西野さんと信用経済についの記事です。
フランスの社会学者マルセル・モースの著書「贈与論」を読了後、西野さんが頭をよぎりすぎたので記事にしてみようと思い立ちました。
キンコン西野さん御本人にシェアしていただきました!
【贈与論2.0】キングコング西野亮廣氏に学ぶ「価値の正体」と信用経済|umuco digital. https://t.co/stitcnC5a4 @umuco_digitalから
— 西野えほん(キングコング) (@nishinoakihiro) August 8, 2020
あわ丸
マネタイズを遅らせるフリーミアム、人を圧倒的に応援すること、エンタメにお金を使い尽くすなどは、「贈与論」で紹介されている未開部族の伝統的な贈与の習慣に通ずるものがあります。
大ヒット中の絵本『えんとつ町のプペル』を全ページ無料公開します(キンコン西野)。https://t.co/mEgzfZUFFw
— 西野えほん(キングコング) (@nishinoakihiro) August 7, 2020
「価値の正体」について考え尽くしているであろう西野さんの発信や活動のなかで、贈与論的に紐解ける部分を図解してみたいと思います。
うむ子
「贈与論」で明かされる3つの義務
「贈与論」の著者であるマルセル・モースは岡本太郎がフランス留学時に民族学を学んだことで知られる学者です。
【レビュー】映画「太陽の塔」岡本太郎の生命の哲学と現代人への問題提起「贈与論」は、原始的で伝統的な習慣を続ける部族や文化圏を調査し、「贈与=ギフト」の役割や社会的影響を研究した書籍です。
世界各地の伝統的な「贈与」の習慣には、贈る義務、受け取る義務、返す義務があります。
「贈与論」の詳しい内容はこちらの記事で解説しています
【レビュー&考察】贈与論とは?マルセルモースの名著をイラストでわかりやすく解説信用循環は「交換」ではなく「贈与」で成り立っている
マネタイズは遅らせよう!
現代の経済システムのほとんどは、物とお金、サービスとお金、情報とお金などの「交換」によって成り立っています。
「贈与論」で紹介されている先住民族の社会では、「交換」と「贈与」は分けて考えられていました。
うむ子
西野さんが開発された文字を通貨のように循環させるレターポットも、贈り手の気持ちや言葉を選ぶ時間を可視化する贈与的なシステムだと思います。
西野さんのビジネススタイルもまた、短期的な回収よりもマネタイズを遅らせる「贈与→返礼」的な循環を取り入れています。
こちらのvoicyでわかりやすく解説してくださっています。
「いかに回収するか」ではなく「いかに与えるか」ですね。
しっかりとお金の流れを作ることが、結果的に効果的な広告になり、売上に繋がります。回収を急いで負ける人 【キンコン西野】 – キングコング西野https://t.co/pI1SmsF508#Voicy
— 電柱広告のキムラ (@dencyukoukokuya) July 11, 2020
循環をつくることは、Webマーケティング、コンテンツマーケティングにも不可欠な発想です。
非公開: 【保存版】初心者のための「やさしいWebマーケティング」シリーズ完全解説【まとめ】「贈与」と「物語」は切り離せない
「贈与論」では、先住民族の「神話」的な考え方がクローズアップされています。
現代的に言えば「神話=人生のストーリー」です。
神話とは
・物事の摂理をメタファー(比喩)的に物語にしたもの
・物事の成り立ち(プロセス)を流れで理解するためのストーリー
うむ子
哲学、歴史、人類学などを学ぶほど、西野さんの戦略のレベルの高さに感嘆するばかりです。
商品を売るか、物語を売るかbyキンコン西野|西野亮廣エンタメ研究所 #note https://t.co/dKBxfOQiaa
— 西野えほん(キングコング) (@nishinoakihiro) August 7, 2020
物語には、自分が感じていることを言語化することが大事なポイントです。
「自分の言葉」をもつには、自己分析と言語化のテクニックを磨くことが有効です。
非公開: 【図解】言語化とライティング!実践方法と文章化5ステップをわかりやすく解説物語のない贈与は循環が生まれないだけでなく、反感を生む。
先住民族の調査で「贈与と物語」は常にセットであることがわかっています。
「贈り物」にはどんなメッセージ性や哲学が隠されているのかを多くの人が理解してこそ共感が生まれ、循環が起こります。
つく蔵
・余財の分配が、お金持ちの見栄やコントロール思想のように映る。
・これまでの経済循環(交換)しか理解できない人には、裏があるように思われる。
もちろん物語があっても誤解する人はたくさんいますが、物語は「人生の見本」や「疑似体験」のようにメッセージや哲学が浸透していくのに役立ちます。
圧倒的に循環するお金の使いかた
余財は必要な人に分配する。あるいはみんなで楽しめるもので消費する。
贈与論で紹介されている先住民族の習慣では「財産に固執して信用を失うよりも、人のために自発的に消費する。」という、複数への贈与を大切にしています。
先住民の文化では「余財は祭りを主催して使い尽くす」ことが一般的です。
被災者支援で寄付したり、子供達に絵本をプレゼントしたり、エンタメで資金を使い尽くす西野さんのお金の使い方はかなり贈与的です。
うむ子
オンラインサロンで公開している記事を一部無料で見ることができるのですが、こちらの記事もとてもおすすめです。
最近の西野さんのブログは、クリエイターにとって為になることがすごく多いけど、今回のは特に重要!! / 西野亮廣『メインコンテンツを売る時代の終わりと、これから by キンコン西野』 (西野亮廣ブログ Powered by Ameba) #NewsPicks https://t.co/dSMg0CJ3QC
— 佐渡島 庸平(コルク代表) (@sadycork) August 5, 2020
プレゼントは呪いにもなる
誰からでも贈与(ギフト、お祝い、提供)を受け取らないようにする
「贈り物」は無言の強制力をもつため、ときに呪いになります。とりわけ「贈る側」がリアクションを期待している場合にはひときわ厄介なことになります。
期待どおりのリアクションがなければ「こんなにもやってあげたのに」「お金を払っているのに」という気持ちが膨らみます。
うむ子
あわ丸
うむ子
https://twitter.com/umuco_digital/status/1291715069714165762
「贈る、受け取る、返す」る3つの義務は、贈与の義務であって、取引の義務ではないので注意しましょう。
西野さんがいつも仰っているように、差し入れ拒否や千羽鶴の話がいつまでたっても伝わりにくいのも「贈与と交換」の違いや、力学が理解できない人が多いからではないかと思います。
客観視と、相手への想像力がコミュニケーションにもビジネスにも重要だと思います。
【図解】客観的とは?意味と捉え方をわかりやすく解説【視点と思考】信用経済について具体的に書かれた西野さんの著書
以上、「価値の正体」について考え尽くしているであろう西野さんの発信や活動の中で、贈与論的に紐解けそうなところを解説してみました。
うむ子
「贈与論」に興味がある方はこちらの記事もご覧ください
【レビュー&考察】贈与論とは?マルセルモースの名著をイラストでわかりやすく解説 【贈与論2.0】消耗しない人間関係を構築!贈与的コミュニケーションのコツ 【贈与論2.0】先が見えない時代の「生き方・考え方」自然哲学に学ぶバイオリズムの原理